【晴れる屋】記事情報:なぜ中村 祐矢選手は「物読み」を抜かなかったのか。
レガシー環境で「8-cast」と呼ばれる親和系デッキは、近年「ピナクルの特使」の登場により高速化し、もはや「-cast」要素も「親和」要素も薄れています。
それでもなお、トッププレイヤー中村祐矢選手は8-castを使い続け、今回の大会でもトップ4入賞を果たしました。
なぜ彼は“0-cast”ではなく8-castを選んだのでしょうか?
■8-castを選んだ理由
- 慣れたデッキで長丁場に挑む
環境初期の混沌期では、使い慣れたデッキでサイドプランを確立し、思考リソースを温存することが重要。 - 禁止改定後の予測
カーンフォージの増加を予想しつつも、結果的に少なく、当たり運も良好で勝ち進んだ。 - プレイスタイルの違い
中村選手曰く「0-castはストンピィ、8-castはクロックパーミッション」。
8-castはドローとカウンターで丸く、コンボにも強い。
■8-castの特徴と強み
- 青系テンポデッキに有利
「虚空の杯」が刺さりやすく、「目くらまし」も「古えの墳墓」で回避可能。
テンポ差を押し付けられる。 - 強力なフィニッシャー
「ピナクルの特使」「ウルザの物語」「河童の砲手」で複数の勝ち筋を確保。 - エムリーによる継戦力
「湖に潜む者、エムリー」で墓地からアドバンテージを回収し、除去耐性も高い。 - 高速展開
「オパールのモックス」「水蓮の花びら」「古えの墳墓」でテンポを加速。
■弱点と不利な相手
- 無色・緑系デッキ
「虚空の杯」ミラーでは8-castが最弱。
エルドラージや緑系の「魂の洞窟」「アロサウルス飼い」が厳しい。 - Death & Tax系
「虚空の杯」が効きにくく、バウンスや打ち消しでの対応が難しい。 - カーンフォージ
「大いなる創造者、カーン」+「無のロッド」系統がメインから入っていると致命的。
■中村選手が語る“裏の理由”
- 「継ぎ接ぎ自動機械」が好きになれない。
引き運に左右される“右手要素”が強く、個人的嗜好で避けた。 - 「物読み」で1マナ2ドローする楽しさも捨てがたい。
まとめ
0-castはシンプルで初心者にも扱いやすい一方、8-castはドローとカウンターで柔軟性が高く、コンボ耐性もある“丸い”デッキ。
中村祐矢選手は環境初期の不確定要素を見越し、慣れた8-castで安定を選びました。
結果、トップ4入賞という実績がその選択を裏付けています。
レガシーでどちらを選ぶかは、結局プレイヤーのスタイルと嗜好次第です。
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