【MTGRocks】記事情報:ティムール・無限・ターンのデッキで、解任された「瞬唱の魔道士」のリメイク版が活躍。



『タルキール:龍嵐録』のプレビューシーズンでは、多くの注目カードが登場したが、期待に応えられなかったカードも少なくない。
その一つが「歌作りの魔道士」だ。
事前には「集合した中隊」などとのシナジーで注目されたものの、競技シーンでは活躍の場が限られていた。
しかし最近、このカードを軸にした独自のモダンデッキがローカルトーナメントで6勝1敗、決勝分けという好成績を収め話題となっている。
要点解説
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テンポ重視のコントロール構築
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赤青緑(ティムール)カラーで構成されたこのデッキは、序盤を軽量除去と打ち消し呪文でしのぎ、盤面をコントロール。
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「稲妻」「火/氷」でボロスエナジーなどの高速アグロに対応し、「呪文嵌め」「対抗呪文」でコンボや中速デッキに備える。
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「歌作りの魔道士」による拡張的なバリュー獲得
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墓地から5マナソーサリーを唱えつつ自身をタップすることで、マナコストを大幅に軽減。
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具体的には、序盤に「ロリアンの発見」をサイクリングし、後に「歌作りの魔道士」で2マナで唱える動きが強力。
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「時間の亀裂」によって追加ターンを連打でき、プレインズウォーカーの奥義へもアクセス可能。
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「レンと六番」とのコンボ性
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レンの奥義で土地を再利用し、「時間の亀裂」をリトレースで再使用することで、理論上は無限ターンも可能。
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土地供給や1点除去によってテンポの主導権を維持しやすく、他の強力カードへ繋げやすい。
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テンポを活かした妨害と盤面制圧
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小粒クリーチャーには「レンと六番」で対応、除去しながら土地を供給。
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「瞬唱の魔道士」や「知りたがりの学徒、タミヨウ」の反転後能力と相まって、呪文の再利用が可能。
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「アノールの焔」も搭載され、アーティファクト除去として「コーリ鋼の短刀」などの対策になる。
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弱点:高マナ域のパワーカードに対してやや脆弱
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エルドラージ系ランプや切削など、時間を与えると致命的なアーキタイプには不利。
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「記憶への追放」などサイドボードで対応策はあるが、確実に間に合うとは限らない。
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基本的に速さで押し切るデッキではないため、早急な対処が必要なマッチアップには注意が必要。
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まとめ:忘れ去られたカードに新たな可能性を与えた挑戦的構築
「歌作りの魔道士」は発売当初こそ期待されていたものの、競技シーンではその姿をほとんど見ることがなかった。
しかし、今回紹介されたティムールカラーの独創的なコントロールデッキでは、このカードが驚異的なバリュー源として見事に活躍している。
「時間の亀裂」との連携によるターン操作や、「レンと六番」との無限ターンコンボ、さらには多数の軽量妨害カードで早期のアグロも封殺可能と、ユニークながらも理論に裏付けられた構築は注目に値する。
もちろん、メタ全体を揺るがすほどの爆発力があるわけではなく、トップレベルの競技イベントで即座に覇権を握るとは考えにくい。
しかし、こうした「評価されなかったカード」を活かし、ローカルイベントで好成績を出すという試みは、マジックの醍醐味そのものだ。
今後のメタゲーム次第では、このような創意工夫に満ちたデッキが注目を集める可能性も十分にある。
「歌作りの魔道士」のようなカードが再評価される日が近いのかもしれない。
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