【MTG公式】記事情報:デザイン状態2024
2003年にMTGのヘッドデザイナーに就任して以来、毎年のデザインについての考察を発表してきました。
今年もその伝統に倣い、過去1年間のMTGのデザインにおけるハイライトや教訓を振り返ります。
今年の総括では、いくつかのセットが過去最高の売り上げを記録する一方で、長年で最も不調なセットも存在するなど、良い点と悪い点が混在していました。
要点解説
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全体的な評価:
- 境界を押し広げた: MTGデザインは常に進化を追求し、30年経った今でも革新を続けています。
- 共感を重視: 様々なプレイヤーに響くテーマを探索し、幅広いデザインを展開。
- 個別カードのデザイン成功: 個々のカードが魅力的で、革新的なデザインが多く見られました。
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主な教訓:
- テーマの強調が過剰: 一部のセットではテーマを強調しすぎた結果、メタ的な表現が強すぎるとの批判がありました。
- 複雑なメカニズム: 境界を押し広げる中で、必要以上に複雑なデザインが生じました。
- 対立するメカニズムの存在: 一部のメカニズムは一部のプレイヤーに好まれましたが、他のプレイヤーには不評でした。
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具体的なセットの評価:
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『指輪物語:中つ国の伝承』:
- 成功点: 書籍の味わいをメカニズムにうまく反映し、クリエイティブな要素が称賛されました。
- 教訓: 「指輪があなたを誘惑する」のメカニズムは複雑すぎ、バランスの取れたセットとは言えませんでした。
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『エルドレインの森』:
- 成功点: ボーナスシートのエンチャントが好評で、物語に基づくドラフトアーキタイプがプレイヤーに喜ばれました。
- 教訓: ロールメカニズムが複雑で、限られたプレイヤーにしか受け入れられなかった。
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『イクサラン:失われし洞窟』:
- 成功点: 素晴らしい世界観と味わいが高評価を得ました。
- 教訓: 地下テーマが十分に感じられず、メカニズムが煩雑すぎたとの批判がありました。
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『サンダー・ジャンクションの無法者』:
- 成功点: メカニズムが好評で、リミテッドプレイが楽しめるとの声が多かった。
- 教訓: 世界観が浅薄であり、伝説的なクリーチャーの設定が不十分と感じられました。
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『モダンホライゾン3』:
- 成功点: 懐かしさと高い複雑さが好評で、両面カードも人気でした。
- 教訓: モダンフォーマットに対する影響が強すぎるとの批判がありました。
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まとめ
2023年のMTGデザインは成功と失敗が混在する1年でした。
革新的な試みが評価される一方で、複雑さやテーマの過剰さがプレイヤーの不満を引き起こすこともありました。
来年に向けて、これらの教訓を活かし、さらに魅力的なデザインを目指していきたいと思います。
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