【MTGRocks】記事情報:地域大会で強い成績を残したユニークなボロス・トークンデッキ



現在、世界各地で開催中の地域選手権(Regional Championship)では、プロツアー招待や賞金をかけて、スタンダード環境の最強デッキたちがしのぎを削っている。
その中で、特に注目を集めたのが、東南アジア地域選手権にて初日6勝2敗という好成績を残した「ボロス・トークン」デッキだ。
単なる赤白アグロとは異なり、トークン生成ギミックを軸にした構築は、攻撃的かつ中長期戦にも強く、今後のメタに新たな可能性をもたらす存在と言える。
要点解説
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多角的な展開力
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『タルキール:龍嵐録』のカードを活用し、複数体のトークンを展開。
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「闘技場の花形」は1マナ域ながら戦場に2体を置ける性能を発揮。
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「戦導者の号令」との相性により、攻撃とライフルーズの両面で継続的な圧力をかける。
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優れたテンポと除去活用
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「塔の点火」で一時的なトークンを除去コストに使用し、3点除去を1マナで実現。
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「前線への猛進」や「ゴブリン奇襲」の即時性により、除去後も盤面にプレッシャーを残す。
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赤系高速アグロとの共通点と差別化
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「僧院の速槍」や「叫ぶ宿敵」などの速攻クリーチャーで序盤からダメージを蓄積。
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特に「叫ぶ宿敵」はライフゲイン封じが強力で、赤単ミラーやコントロール対策に有効。
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「光砕く者、テルサ」は手札調整+墓地からの再利用でリソース戦にも対応。
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赤単との比較・優劣分析
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「心火の英雄」や「熾火心の挑戦者」といった赤単の主力に比べると、個体性能はやや控えめ。
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3マナ域の枚数が多く、動きが鈍くなることがあるため、展開がやや遅い傾向。
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しかし「戦導者の号令」によるトークンバフや継続的なダメージによって、中長期戦での粘り強さに軍配が上がる。
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柔軟性とメタ耐性
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「戦導者の号令」と連動する各種インスタントにより、対面除去や全体除去にも対応可能。
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たとえクリーチャーが都度除去されても、トークン生成とバーンの両面戦略で盤面とライフをジワジワと詰められる。
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「戦導者の号令」+大型クリーチャーの組み合わせで、除去耐性のあるクロックも確保。
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まとめ:赤白トークン型アグロの可能性を示す好例
今回取り上げたボロス・トークンデッキは、モダンな赤白アグロのテンプレートに「トークンシナジー」と「継続ダメージ」の要素を融合させた新たなハイブリッドアーキタイプと言える。
初速での爆発力は赤単に譲るものの、トークン+エンチャント+インスタントによる中長期での詰め性能は非常に高く、複数のメタデッキに対応できる構成となっている。
今回の6勝2敗という実績は、トップ8入りこそ逃したものの、注目に値する十分な成果だ。
スタンダード環境が今後さらに変動する中で、メタの一角を担う存在になる可能性もある。
「戦導者の号令」のような継戦能力を支えるカードが活躍する今、単なる速攻に頼らないボロスの時代が来るのか、今後の動向に注目したい。
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