【MTG公式】記事情報:『久遠の終端』ビジョンデザイン引継ぎ文書:パート1。

マジック:ザ・ギャザリング(MTG)の最新セット『久遠の終端』は、MTG史上初となる“宇宙”を舞台とした本格的なサブブランドシリーズの第1弾です。
開発の中心であるビジョンデザインが完了した後、セットデザインチームに引き継がれる際に作成される「ビジョンデザイン引継ぎ文書(Vision Design Handoff Document)」の内容が公開され、開発の裏側やデザイン哲学が明らかになりました。
要点解説
ビジョンデザインチームと構成
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リード:イーサン・フライシャー
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クリエイティブ:ダグ・ベイヤー
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ワールド構築:ミゲル・ロペス 他
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マーク・ローズウォーター(マロー)もチーム参加
新たな舞台「Volleyball」と宇宙観
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ソセラ星系:5つの惑星と複数の衛星が舞台。
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舞台は「久遠の闇」の縁、宇宙空間と融合。
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プレイヤーはマナ駆動の宇宙船で惑星間を行き来する。
スペースオペラというジャンル選定
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スター・ウォーズやスタートレックなど、叙事詩的宇宙冒険に影響。
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世界観は「壮大なロマン」と「懐かしさ」が融合。
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設計ではスケール感を重視し、既存のプレーンを超える広がりを表現。
セットの中心感情「Sense of Wonder」
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圧倒的スケールによる視点の転換を狙いとした設計。
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ゲーム上でも大規模で派手な動き、異例のサイズ感を実現。
注目メカニズム「Cosmic Cards」
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通常カードの2倍サイズ、惑星・宇宙船・巨大現象などを表現。
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各ブースターに1枚必ず封入、折りたたみ形式でパック対応。
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アート・UIともに特別仕様で、カード単体の存在感を強調。
ゲームプレイでの扱い:「journey」メカニズム
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「journey to ○○」でサイドボードからコズミックカードを場に出す。
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デッキ内には入らず、カードが存在しない場合は占術2を行う。
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シャッフル不可能なサイズとカード枚数のバランス調整を兼ねた設計。
デザインガイドラインと運用制限
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タップ能力は使用不可、視認性と操作性を優先。
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コズミック土地にはマナ生成または同等の能力を付与。
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コズミッククリーチャーには必ずヴィジランスを持たせる。
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巨大カードの物理性を活かしつつ、テキスト量は簡潔に抑制。
今後の宇宙セットを見据えた設計
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将来的な宇宙テーマ展開(スペースホラー、探査系など)を意識して設計。
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コズミックカードは今後の「Universes Beyond」にも応用可能。
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スペースセット全体の基盤を「Volleyball」によって築いた。
まとめ
『久遠の終端』は、単なる新セットに留まらず、MTGが未知の領域である“宇宙”に本格進出するための試金石とも言える作品です。
中心的メカニズムである「コズミック・カード」は、2倍サイズの圧倒的存在感とスケール感で「スペースオペラ」の世界を巧みに表現しています。
本作の設計思想は、視覚的・ゲーム的に「驚異」をプレイヤーに伝えることに重点が置かれており、その成果は今後の宇宙セットやクロスオーバー展開にも活かされていくでしょう。
この文書はパート1にあたるもので、続編は来週公開予定とのこと。
マジックが広げる“宇宙の可能性”は、まだ始まったばかりです。
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