【MTGRocks】記事情報:MTGの設計ミスカードが待望のフォーマット調整を受ける。



『マジック:ザ・ギャザリング』において、「有翼の叡智、ナドゥ」はその設計ミスとも言えるほどの強力さでモダンや統率者戦から事実上排除されましたが、まだ一部フォーマットでは使用可能です。
そのひとつが、競技性の高いシングルトンフォーマット「Canadian Highlander」です。
最近、このフォーマットにおいてナドゥを含む3枚のカードが1ポイントに引き上げられ、注目を集めています。
● 「Canadian Highlander」とは?
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100枚のシングルトンデッキを使うフォーマット。
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禁止リストではなく「ポイント制」を採用し、各プレイヤーは最大10ポイント分までパワーカードを使用可能。
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例えば、「祖先の幻視」は8ポイント、「閃光」は7ポイントに設定されている。
● 今回1ポイントに指定された注目カード
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「有翼の叡智、ナドゥ」
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無限コンボの起点として使われるカード。
特に「コーの遊牧民」など、対象を無限に取れるカードと組み合わせることで大量のドローと展開が可能。 -
「Canadian Highlander」では、コンボに使う他のパーツが無ポイントであるため、自由度が非常に高かった。
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今回の調整で、チューター(直観やウルザの物語)やモックス系カードなど、他のポイントカードとの併用に制限がかかる。
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評議会は「ナドゥをデッキに入れるには意識的な選択が必要になった」と評価。
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「天秤」
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名前に反してゲームを破壊しかねないカード。
プレイヤーにクリーチャーと土地のバランスを強いるが、アーティファクトやプレインズウォーカーは影響を受けない。 -
アーティファクトを多用する「逆説ストーム」や「Time Vault」コンボなどで悪用される。
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近年、戦場にクリーチャーを展開する戦略が増えたことで、バランスの影響力がさらに増大。
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「Time Vault」がすでに7ポイントであることを考慮すると、バランスを1ポイントにすることでコンボ抑制効果が期待される。
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「商人の巻物」
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青インスタント専用のサーチカード。
過去にも1ポイントだったが、特定戦略の支援のために一時的に0ポイント化されていた。 -
「祖先の幻視」や「閃光」など高ポイントのカードを安定して引けることが問題視され、今回再び1ポイントに。
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最近、「呪文探求者」が0ポイントに緩和されたことでコントロールデッキの安定性が高まり、メタ環境の多様性を阻害していたことも影響。
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「商人の巻物」の再調整は、トップティアのアーキタイプへの軽いブレーキとして機能。
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● まとめ
今回の「Canadian Highlander」のポイント調整は、フォーマットの健全性を維持するための重要な一手と言えるでしょう。
ナドゥのような強力すぎるコンボカードに制限をかけることで、デッキの多様性や構築の工夫がより求められるようになります。
また、「天秤」や「商人の巻物」のように一見地味でも、状況次第で試合を決定づけるカードへの規制は、コンボ偏重の環境を是正する意味でも評価できます。
今後の環境変化次第ではさらにポイント調整が行われる可能性もあり、注目が集まるフォーマットです。
競技性を重視しつつも構築の幅を楽しみたいプレイヤーにとって、「Canadian Highlander」は奥深い魅力を持つ選択肢となっています。
今回の改定で、より戦略的なカード選択が求められる環境へと進化することが期待されます。
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