MTG『霊気走破』ドラフトには、色のバランスに関する重大な問題があります。 – マジック:ザ・ギャザリング

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【MTGRocks】記事情報:MTG『霊気走破』ドラフトには、色のバランスに関する重大な問題があります。

 

 

 

 

MTGの最新セット『霊気走破』のリミテッド環境が始まり、当初は「最高速度」メカニズムの影響で超高速のゲーム展開になると予想されていた。
しかし、実際にプレイが進むにつれ、驚くべき事実が明らかになった。
それは、緑のミッドレンジデッキが圧倒的に強く、環境全体のバランスが大きく偏っているということだ。
特に、「ゴルガリ(黒緑)」や「シミック(青緑)」といった色の組み合わせがリミテッドで高い勝率を誇っている。

要点解説

  • データで見る色のバランス

    • MTG Arenaのドラフトデータを追跡する「17lands.com」によると、「ゴルガリ(黒緑)」と「シミック(青緑)」の勝率がそれぞれ 59.5%59.3% に達しており、他の色の組み合わせを大きく上回っている。
    • 逆に、「ボロス(赤白)」の勝率は 52.3% と最も低く、赤と白が最も不利な色とされている。
    • さらに、「グルール(赤緑)」と「セレズニア(白緑)」もそれぞれ 第3位と第4位の勝率 を記録しており、緑を含むデッキが強力であることが明確。
  • 緑が圧倒的に強い理由

    • 緑を含む多色カードが特に強力
      • 例えば、リミテッド環境で最も高い勝率を誇るアンコモンは「轟雷のブルードワゴン」と「探し求める空蛇」。
      • これらのカードは、強力な緑のシナジーを生かすため、多色戦略に適している。
    • コモンやアンコモンのパワーが高すぎる
      • トップ10のコモンのうち、 8枚が緑のカード であり、残り2枚も緑を補助する多色土地「ジャングルのうろ穴」「茨森の滝」。
      • つまり、緑主体のデッキを構築するのが最も勝率が高くなる環境になっている。
    • 「Mono-green with a splash」が最強のアーキタイプ
      • 単色緑にサブカラーを加えたデッキの勝率が 61% に達しており、リミテッド環境で最も安定した戦略とされている。
  • なぜここまでのバランス崩壊が起こったのか?

    • セット全体のゲームスピードが遅い
      • 『霊気走破』では、1ゲームあたりの平均ターン数が 9.1ターン に達しており、過去のリミテッド環境と比較しても長め。
      • これにより、ミッドレンジ戦略が成立しやすくなり、緑の強みが際立つ結果となった。
    • 緑にはマナを有効活用する手段が多い
      • 例えば、「突進する小走り足」は「消尽」能力を持ち、マナを注ぎ込むことでゲーム終盤に圧倒的なアドバンテージを生む。
    • 白や赤が弱く、ビートダウン戦略が機能しない
      • これにより、速攻デッキが環境を支配できず、ゲームが長引くことで緑の大型クリーチャーが活躍しやすくなっている。
  • 今後の展開と対策

    • 環境が「自己修正」される可能性
      • 緑が強すぎるため、今後ドラフトでは緑を狙うプレイヤーが増加し、結果的に緑のカードを取り合うことになる。
      • その結果、他の色のカードが取りやすくなり、バランスが少しずつ改善される可能性がある。
    • それでも緑が強すぎる
      • ただし、緑はコモンとアンコモンの層が厚く、多少の競争があっても安定した強さを維持できる。
      • 例えば、「獣乗りの先兵」(緑の7番目に強いコモン)と「全損事故」(白の最強コモン)の勝率を比較すると、前者の方が 2.8%も高い
    • 「緑を選べば勝てる」環境が続く可能性
      • 多くのトップレアも緑に偏っており、「重厚な世界踏破車」や「アゴナサウルス・レックス」などが「異常なレベルの強さ」を誇っている。

まとめ

『霊気走破』のリミテッド環境では、緑のミッドレンジ戦略が圧倒的な強さを誇っており、環境全体のバランスが大きく偏っている。
特に、「ゴルガリ」や「シミック」などの緑を含む色の組み合わせは高勝率を記録し、白や赤のデッキは厳しい状況にある。
この状況が続けば、ドラフト環境が単調になり、「緑を選べば勝てる」状態になりかねない。

今後、プレイヤーの動向によって環境が多少の自己修正を見せる可能性はあるが、それでも緑のカードパワーが強すぎるため、大きな変化は期待しにくい。
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが今後のバランス調整をどのように進めるのか、今後の展開が注目される。

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