【MTGRocks】記事情報:MTGのヘッドデザイナーが土地破壊の代替について話し合いました。
マジック:ザ・ギャザリング(MTG)における土地破壊は、アルファ版から続く伝統的な戦略です。しかし最近では、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストがより穏やかな形で土地を妨害する新たな試みを始めています。
その中心にあるのが「麻痺カウンター」を用いた「ライトな土地破壊」です。
この記事では、その代表例であるMagmatic Hellkiteの登場と、MTGのデザイン思想の変化について解説します。
要点まとめ
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「麻痺カウンター」の活用による新しい土地妨害
「麻痺カウンター」は、土地を数ターンにわたってタップ状態に保つことができる新しい常在メカニズム。従来の土地破壊に比べ、ゲームを壊さずテンポを奪う設計となっている。
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Magmatic Hellkiteの登場とその意義
このカードは非基本土地を破壊し、相手に基本土地を探させつつも、その土地には「麻痺カウンター」が置かれ、即座に使えない。
土地破壊の強さを抑えつつ、テンポへの影響を与える、まさに「ライトな土地破壊」と言える。
価格は約592円。
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過去のデザインとの比較
赤のカラーアイデンティティにおいて、相手の土地をタップ状態にするデザインはこれまでにもあった(例:「チャンドラの革命」や「ステンシアの亭主」)。
ただし頻度は少なく、近年はほとんど見られなかった。
今回の登場は、その流れに変化が生じている可能性を示唆する。
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カラーの境界を超えるメカニズムの広がり
かつて「麻痺カウンター」は主に白や青の専売特許とされていたが、近年は緑(「好戦的な槌頭」)や赤(「マグマのヘルカイト」)にも導入され、カラーアイデンティティの柔軟性が増している。
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統率者環境との相性
土地破壊はカジュアルな統率者戦では敬遠されがちだが、この「ライトな土地破壊」は土地を一時的に使えなくするのみで、恒久的に奪うわけではない。
「廃墟の地」のようなコントロール手段として好意的に受け止められる可能性がある。
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問題の余地と今後の展開
ただし、「麻痺カウンター」を大量に使うカードが増えれば、灰色ゾーンとして統率者戦の禁止リスト議論を再燃させるかもしれない。
「飢餓の声、ヴォリンクレックス」のような例もあり、バランスの取り方が今後の鍵を握る。
まとめ
「ライトな土地破壊」という新しい試みは、古典的な土地破壊の悪評を避けつつ、プレイヤーに新しい戦略的選択肢をもたらします。
Magmatic Hellkiteのようなカードは、「麻痺カウンター」によるテンポ阻害を通じて、過度なゲーム破壊を避けつつもプレイ感を変化させる可能性を秘めています。
デザイン責任者マーク・ローズウォーターの発言からも、MTGのデザイン哲学が柔軟に進化していることが見て取れます。
今後も「土地妨害」の在り方がどのように変化していくのか、目が離せません。
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