MTGデザイナーが最大速度の変更を発表。 – マジック:ザ・ギャザリング

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【MTGRocks】記事情報:MTGデザイナーが最大速度の変更を発表。

 

 

 

『霊気走破』で導入された「最高速度」は、最も議論を呼んでいるメカニズムの一つだ。プレイヤーは最初、このスピードを溜めるシステムが「遅すぎる」と批判していた。
通常、最大値の4に到達するまでに最低3ターン必要で、毎ターン継続的にダメージを与え続けなければならない。

しかし、あるプレイヤーが「1ターンで最高速度に到達する方法」を発見した。
これは『統率者戦』では実現可能だが、スタンダード環境では実用的ではなかった。
それでも一部のプレイヤーが活用し始めていたが、今回の公式ルールの明確化により、その活用方法が大きく制限されることとなった。

要点解説

1. 最高速度の能力コピーに関する新ルール

  • 戦場以外のゾーンでは最高速度の能力を認識できない

    • 例えば、「アガサの魂の大釜」のようなカードは、通常クリーチャーの起動型能力を他のクリーチャーに付与できる。
      しかし、最高速度の能力は戦場にあるときしか適用されないため、これを他のクリーチャーに移すことは不可能となった。
    • これはMTGデザイナーのマット・ティバックが以前発言していたルールと異なり、新たなルール解釈が示された。
  • 特定のカードとの組み合わせが不可能に

    • 「咆吼部隊の重量級」のような、最高速度時にマナを生成する能力を持つカードは、以下のような場合に能力が適用されない:
      • 追放領域にあるとき(「アガサの魂の大釜」で能力を移すことができない)
      • ライブラリーの一番上にあるとき(「人目を引く詮索者」のようなカードで能力をコピーできない)
      • 墓地にあるとき(「壊死のウーズ」などで墓地の能力をコピーできない)

2. コピー効果の適用範囲

  • 戦場にいる場合はコピー可能
    • 例えば、「崇められし擬態の原形質」のようなカードは、戦場で「咆吼部隊の重量級」のコピーを作ることで最高速度の能力を得ることができる。
    • これは、コピー元が戦場にいるため、最高速度の能力が認識されるからだ。
    • 逆に、追放領域にある「咆吼部隊の重量級」をコピーする場合、その能力を引き継ぐことはできない。

3. ルール変更がもたらす影響

  • 最高速度の活用がさらに難しくなる

    • もともと最高速度は達成するまでに時間がかかり、その恩恵を十分に受けるのが難しいメカニズムだった。
    • 今回の明確化により、さらに制約が加わり、一部のコンボ戦略が封じられた。
  • スタンダード環境での実用性低下

    • 一部のプレイヤーは最高速度を活かすデッキ構築を試みていたが、今回の変更により、その可能性がさらに狭まった。
    • 例えば、手札や墓地にあるカードを経由して最高速度の能力を引き継ぐプランが機能しなくなったため、デッキ構築の自由度が下がった。
  • 統率者戦では影響が少ない

    • 『統率者戦』では、最高速度を達成するためのマナ加速やサポートが豊富なため、今回の変更が致命的な影響を与えるわけではない。
    • しかし、コピー戦略を中心に据えたデッキにとっては、構築の調整が必要になる可能性がある。

まとめ

今回のルール明確化により、「最高速度の能力は戦場にあるときのみ適用される」という仕様が確定した。
これにより、「アガサの魂の大釜」や「壊死のウーズ」といったカードとのシナジーが失われ、特定のコンボデッキが成立しなくなった。

もともと達成が難しかった最高速度は、今回の変更によってさらに制約が加わり、スタンダード環境では実用性が大幅に低下した。
一方で、統率者戦ではまだ利用できる手段が残されており、最高速度を活かすデッキ構築の余地はある。

今回のルール明確化は、一部のプレイヤーにとっては「意図されていた仕様の確認」に過ぎないが、特定のコンボを狙っていたデッキにとっては「実質的な弱体化」となった。
今後の環境変化次第では、最高速度の価値が再評価される可能性もあるが、現時点では「ハイリスク・ローリターンなメカニズム」という印象が強くなったと言える。

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