【MTGRocks】記事情報:MTGデザイナーが語る、Wizardsがまだ「ユニバース・ビヨンド」に全振りしない理由。



『ファイナルファンタジー』との大型コラボを目前に控えるMTGは、かつてない変革期を迎えています。
『Universes Beyond(UB)』というブランドのもと、他IPとのクロスオーバーが加速する中で、「MTG独自の世界観は今後も維持されるのか?」という疑問がファンの間で高まっています。
そんな中、MTGのヘッドデザイナー、Mark Rosewater氏がブログ「Blogatog」でこの懸念に対し明確な見解を示しました。
発言はビジネス視点が強調されており、一部のプレイヤーには物足りなく映った一方で、現実的な安心感を与えた側面もあります。
要点解説
■ Rosewater氏が挙げた「自社IPを維持する理由」
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UB製品は制約が多く、柔軟に調整できない
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外部IP使用時にはデザインや収録内容に契約上の制限が付きまとう。
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色のバランスやメカニズム制約など、Magicの本来のルールと矛盾が生じやすい。
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例:デザイン上不要でも、契約上そのキャラクターを入れなければならない場合もある。
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自社IPは他メディア展開の基盤となる
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Netflixアニメシリーズ、ノベル、グッズ展開(ぬいぐるみやアパレル)などに応用可能。
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ただし、Netflixシリーズは度重なる延期でプレイヤーの信頼は薄れ気味。
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UB製品はライセンス料が高く、利益率が低い
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外部IPとの契約には収益分配が伴い、製造コストも上昇。
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収益を出すには非常に高い販売実績が必要。
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■ プレイヤーの反応は賛否両論
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懐疑派
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「自社世界を愛するプレイヤーの声」や「創造性の誇り」に基づく理由がない点に落胆。
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「利益中心の説明に創造の魂が見えない」とする意見も。
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肯定派
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「正直で現実的」「創作を続けるには収益の裏付けが必要」という声も。
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「曖昧な美辞麗句より、経済的根拠の方が信頼できる」との評価。
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■ 現状、MTGのオリジナル世界が消える心配は少ない
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ファイナルファンタジーやロード・オブ・ザ・リングとのコラボが話題を呼ぶ一方で、Wizards社としても自社IPを戦略的資産と見ている。
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あくまでUBと自社IPは「共存」する方向で進んでおり、当面はバランスを取りながらの展開が続く見通し。
まとめ:創造か利益か? その両立を目指すMTGの未来
『ファイナルファンタジー』の大ヒットを受け、「外部IPに依存しすぎて自社世界が消えるのでは?」という懸念は確かに理解できます。
しかし、Rosewater氏の発言からは、「Magicの中核は今後も残る」という明確なメッセージが読み取れます。
創作の魂よりも、ビジネス的な観点が前面に出ていることに戸惑いを覚えるプレイヤーもいるかもしれませんが、その収益があるからこそ、新たなカードや物語が世に出るのもまた事実です。
今後のMTGが、商業性と創造性のバランスをどう取っていくか、引き続き注視する価値があるでしょう。
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