【MTGRocks】記事情報:MTGデザイナーが確認、コマンダーブラケットは「一部芸術、一部科学」。



マジック・ザ・ギャザリング(MTG)の統率者戦に大きな変化が訪れた。
2023年9月にウィザーズ・オブ・ザ・コーストが統率者戦の管理を正式に引き継ぎ、その後の展開に注目が集まっていた。
そして今回、新たに「統率者戦ブラケット」というデッキ分類システムが発表された。
このシステムは、プレイヤーのデッキを特定のカテゴリーに分けることで、よりバランスの取れたゲーム体験を目指すものだ。
しかし、単なる数値でのデッキ評価にとどまらず、「デッキ構築の哲学」も重要視されている点が特徴的だ。
要点解説
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「統率者戦ブラケット」とは?
- 統率者戦のデッキを5つの「ブラケット(区分)」に分類するシステム。
- デッキのパワーレベルや目的に基づき、適切なゲーム環境を提供することが目的。
- 数値的なデッキ評価だけでなく、プレイヤーの「デッキ構築の哲学」も重視。
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デッキの5つのブラケット
- 「エキシビション」 – 「楽しむこと」を重視。
ユニークなテーマデッキが多い(例:「Oops, All Horses!」)。 - 「コア」 – 公式の構築済みデッキ相当のパワーレベル。
- 「アップグレード」 – 構築済みを改良し、より効果的なカードを追加したデッキ。
- 「オプティマイズド」 – 強力なサーチカードやコンボ要素を含むが、競技環境には特化しない。
- 「cEDH」 – 勝利を最優先する、最も強力なデッキ。
- 「エキシビション」 – 「楽しむこと」を重視。
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哲学 vs. 数値評価
- 「デッキの強さ」を数値的に測ることは可能だが、それがすべてではない。
- 例えば、「渦まく知識」や「リスティックの研究」のような強力なドローカードは、デッキの目的によって影響が変わる。
- 単にツールでデッキを評価するのではなく、プレイヤー自身が「どんなゲームを楽しみたいのか」を考えることが重要。
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誤解と課題
- 発表当初、多くのプレイヤーは「より明確なパワーレベルの分類」を期待していたが、新システムはあくまで指針の一つに過ぎない。
- 例えば、「ブラケット1」のデッキで「研究室の偏執狂」や「神秘を操る者、ジェイス」を使い、簡単に勝つことが可能なケースも指摘されている。
- 逆に、99枚の基本土地+「神秘の指導」のデッキがブラケット3に分類されるなど、システムの抜け道を悪用できる可能性もある。
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運用の鍵は「誠意」
- どのシステムでも、意図的にパワーレベルを偽る「悪質なプレイヤー」を完全には防げない。
- しかし、新システムは「ルールゼロ(事前の話し合い)」をサポートし、公正なゲームを楽しみたいプレイヤーに有益なツールとなる。
まとめ
「統率者戦ブラケット」は、統率者戦のデッキ分類を明確にし、より楽しく公平なゲームを実現するための新たなシステムだ。
しかし、単なる数値評価ではなく、プレイヤー自身の哲学や目的も考慮する点が特徴的である。
システムの悪用を完全に防ぐことはできないが、誠意を持ってゲームを楽しむプレイヤーにとっては、より良いゲーム体験を得るための指針となるだろう。
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